研究者の方へ

臨床研究の始め方
はじめの一歩から承認まで

「日常の臨床で感じた疑問を、形にしたい」その志が臨床研究の原動力です。
当センターでは、初めて研究に取り組む方でも迷わないよう、以下のステップで開始を支援しています。

Step 01

リサーチクエスチョンの言語化(PICO/PECO)

まずは、頭の中にある疑問を「構造化」することから始めます。

  • P(Patient)

    どのような患者を対象にするか?

  • I / E(Intervention / Exposure)

    どのような介入(治療・検査)や曝露を検討するか?

  • C(Comparison)

    何と比較するか?(標準治療、プラセボ、あるいは比較なし)

  • O(Outcome)

    何をもって評価するか?(生存率、血圧低下、QOLなど)

Point

この段階で一度、当センターの「よろず相談」をご利用ください。
専門家と一緒に整理することで、研究の質が決まります。

Step 02

先行研究の調査(文献検索)

先行研究の調査(文献検索)

  • PubMedや医中誌、AIなどを用いて、類似の研究がないか検索します。

  • 「全く同じ研究」が既にある場合は、視点を変える(対象患者層を絞る、別の評価指標を加えるなど)必要があります。

Step 03

研究デザインの決定

クエスチョンを解決するために、最適な手法を選びます。

観察研究

既存の診療データを用いる(後ろ向き)、あるいは経過を追う(前向き)。

介入研究(臨床試験)

新しい治療法などを試験的に実施する。

Step 04

研究計画書(プロトコール)のドラフト作成

研究の「設計図」を書きます。

  • 目的、対象、方法、評価項目、目標症例数、解析方法などを記載します。

  • 統計学的な根拠(サンプルサイズ計算)が必要な場合は、当センターがサポートします。

Step 05

必須教育(e-learning)の受講

臨床研究を行うには、倫理的な知識が不可欠です。

  • ICR臨床研究入門APRIN(旧CITI Japan)などの受講が必要です。

  • 当センターが指定するコースを修了していることが、倫理審査申請の条件となります。

Step 06

倫理審査委員会(IRB)への申請

研究を実施する前に、その研究が倫理性と科学性を備えているか、第三者委員会による承認を得る必要があります。

  • 申請書類の作成、同意説明文書の準備を支援します。

  • 「臨床研究法」の対象となる特定臨床研究の場合は、手続きが異なりますので、お早めにご相談ください。

はじめて研究に取り組む方へ

臨床研究は「難しそう」「面倒そう」というイメージがあるかもしれません。
しかし、一つ一つのステップを正しく踏めば、必ず形になります。

我々臨床研究支援部門は、研究者の「なぜ?」を「エビデンス」に変えるための伴走者です。
まずは「こんなことを調べてみたい」というメモ書き一つを持って、センターのドアを叩いてください。